ハチャメチャな会話。

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シェアハウス生活も6日目を迎えた。まだまだ分からない事は盛りだくさんではあるが、未知の世界を少しずつ切り開いていくのは、個人的には嫌いではない。
シェアハウスというと、全員が仲が良く、毎日が死ぬほど楽しそう。みたいなイメージが私にはあったが、実際にはそうではない。そこに住む人それぞれが、違う場所から集まり、違う仕事をして、違う思いを抱いている。コミュニケーションは、そこまで深いものではない。

今日、新しい鍋を買ってきたので、封を開け、洗っていたら、部屋の男性住人が椅子に腰かけていた。そこにイタリア人女性が現れ、なにやら流暢な英語を話し始めた。

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ーーハチャメチャな会話。

私は、買ってきた鍋を洗いながら、その場にいた。椅子に腰かけている男性に女性は英語で話しかけていた。

女性「ペラペラペラペラ」

男性「おお、元気元気!お疲れ〜!」

どうやら、端々からの単語を理解しつつ、なんとか返事をしていたようだった。私は、英語が分からない。鍋を洗いながら、話しかけられたらどうしよう。という気持ちになっていた。鍋を洗い、鍋を拭き、振り向くと、私の方を指差しながら、男性と女性は話している。

女性「ペラペラペラペラ」

なにやら話している。私には何も分からなかった。すると、男性が、途切れ途切れに理解した単語を私に翻訳してきた。

男性「ええと、なになに。うーんと、いつからこの家に来たの?って聞いてるのかな?ん?そうなのかな?」

女性「oh.yes!」

私「ええと、6月1日からです。」

男性「おお、じゃあ最近来たばかりなんだね。ええと、ディス、マンス、スタート、ホーム。」

女性「????」

女性は困惑しながらも、表情が歪み、まるで、?マークが空気中に無数に湧いてきているようだった。何も会話として成り立っていないのだが、この意味不明なコミュニケーションに私の心はなぜか踊り出した。更に会話は続く。

女性「ペラペラペラペラペラペラ」

男性「ええと、仕事で来たの?学校の為に来たの?かな?」

私「ええと、仕事ですかね。今探し中です。」

男性「ああ、そうなんだ。どんな仕事するの?」

私「ええと、特に決めていませんが、とりあえず音楽配信の仕事の面接に行ってきます。」

男性「おお、それは凄いね!ええと、ミュージック、センド。そう、ミュージックセンドジョブ、リサーチ。(通訳中)」

女性「????」

またしても、コミュニケーションは失敗に終わるが、私の心は更に踊る。

女性「Ah〜music singer?music job?」

私「ノー。ノットシンガー。ええと、ミュージック…ミュージック会社…。笑」

女性「????」

男性「ファイト!ファイト!」

女性「Fight!?Fight!?」

男性は、「頑張れ!頑張って会話しろ。」といった意味でファイトと言ったつもりではあったが、女性は戦え!と解釈したのだろうか。少し表情が歪んでいた。日本人が曖昧に使う英語と、外人が日常で使う英語では全く意味が異なる。少しだけピリピリした雰囲気が漂う。

少し、話の方向は変わる。

女性「ペラペラペラペラ」

男性「ええと、どこから来たの?って聞いてるのかな?」

私「ええと、仙台、宮城、ジャパン。」

女性「????」

男性がiPadを持っていた為、これに絵を描いてみてと私にiPadを渡す。
私は、iPadに絵を描いて説明した。

私「ええと、(適当な日本地図を描く。)とりあえずこれが日本で、これが仙台で、これが東京。」

女性「Oh〜yes!Sendai!」

私「そうそう、仙台。」

ーー絵でもなんとなく伝わるものだ。

ハチャメチャな会話はなんとなく終わり、女性はどこかへ行くようだ。どうやら、学校に行くようだ。

男性「バァーイ!」

女性「See you!!」

私「バァーイ!」

バタン。(ドアが閉まる)

普段、当たり前に使っている日本語の意味を考えさせられた。ちょっとした事を伝えるのにも、その言葉を知らない人にはあの手この手を使わなければ何も伝わらない。それにしても、日本語を全く話せないのにたった一人でどうやってここまで来たのだろうか、あの女性はタダものではないなぁ。と私は思った。
お互いに言葉が通じなかったら、ボディーランゲージで、ボディーランゲージが通じなかったら表情で、それでも通じなかったらゴリ押しの日本語で、それでも通じなかったら、心の目でなんとか通わせる。それでもなんとか、なんとなく通じるのが不思議だった。

こうゆう風に、突き詰めていくと、言葉って一体なんなのかなぁと、分からなくなった。普段当たり前に使っている日本語を使えるのは、外人からしたら物凄い事で、日本人から見たら、英語を当たり前に使っている外人はめっちゃ凄く見えるが、そもそもの言葉の意味を考えさせられた日常のワンシーンだった。

とりあえず、少しでもいいから、英語を覚えてみたい。新しい世界を見た私の心はまだ微かに揺れていた。

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藤忍賢(Motokatsu Sato)
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