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moto blog

週刊ロジー。

神業を持つ女性の話。生き様で魅せる生き方。

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ゲストハウスの家事代行の研修の為に、ある家に向かった。私の研修を担当してくれた方は、60〜70代の女性の方だった。まるで芸能人のようなオーラを纏っている方で、肌のツヤがとても良く、キラキラ光っている。スレンダーな体型に、背筋はピンとしていて、少しだけ白髪の混じったベリーショートヘアに、青いエプロンをして、全身黒でコーディネートされた服を着て、とてもお洒落な薄い色のサングラスをしていた。キラキラ輝くオーラが半端なかった。

 

半端ないオーラ。

話しかける声や、雰囲気に、とても覇気があり、動きも軽やかで、時々見せる笑顔がとても魅力的だった。まるで家の中全体が、ビカビカに光っているように感じた。彼女は、家事代行サービス16年のキャリアを持つ超ベテランの方で、この会社に入る前は個人でこの仕事をしていたようだ。まさに、家事のスペシャリストとでも言った所だろうか。この会社が出来上がる前に、彼女のホームページを見た運営スタッフがノウハウを教えて欲しいと連絡をして、彼女は、この会社の運営スタッフに自分が持つノウハウの全てを教えたらしい。そして、会社の発起人として携わっている。

 

彼女は、もう、とにかく「明るくって元気」といった言葉がお似合いの方で、次から次へとパッパッパと、家事をこなす。まだ仕事を始めて間もない私は、ちょっとオロオロしながら仕事をしていたが、その人の軽やかな動きに吊られて少しだけオロオロからテキパキと動けるようになっていた。 私がまだ入って間もないという事を知った女性は、私が掃除をした場所の点検とアドバイスも兼ねて色々と教えてくれた。たかだか地味な掃除のはずなのだが、さすがは家事代行サービス16年のキャリアがあるだけに動きの一挙手一投足が、とても素晴らしかった。

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神業の連続。

彼女いわく
【掃除はね、ほんのちょっとした気づきが大切なんです。】と言っていた。
私は、このたった一言にうわぁ〜うわぁ〜と包まれるような感覚に陥り、思わず「は、はい。」と返事をした。彼女は、お風呂場の入り口のドアの隙間のホコリや、洗面所の水道の蛇口の裏の汚れ、トイレの蓋の付け根の裏の手の届かない汚れや、部屋の角の取りづらい黒ズミなどをいとも簡単に綺麗に落としてゆく。

「この汚れはこのブラシ。ここはこのタオル。これはこの道具。こうゆう所はこうするといい。ゴミはここにまとめて。これはここに置いて。」と、手際がよく、早い。しかも、動きが軽い。テンポが良い。彼女は、掃除に関するありとあらゆることを知っている。しかも、なんだか楽しそうにやっていた。 

かなり大げさに言うと、【神業】とでも言った所だろうか。家中の、ありとあらゆるホコリや汚れたちが、喜びながら、彼女の神業に吸い込まれるように消えていった。それを見た私は、唖然としながらも、「こんなに綺麗に掃除できる人が居るのか!凄い!スゲェ!」と感動していた。

 

私は、掃除や家事全般はそれなりには出来るが、とても地味で、けっこう疲れるし、すぐに汚れたり散らかったりするし、やってもやってもキリがないし、面倒な事が多いし、なんの生産性もないただの地味な作業だと思っていた。
しかし、彼女の【神業】を目の前で見せられた私は、掃除の素晴らしさを初めて知った。もうとにかく凄い。何から何までがあっという間に綺麗になっていく。本当に素晴らしかった

 

丁寧な立ち振る舞い。

仕事が終わり、帰る頃に「ご馳走しますので、お茶でもしませんか?」と誘われた。彼女は、道の途中でところてんを買い、近くのミスドに入り、私はポンデリングと、ドーナツという全く同じような形のドーナツを2つ注文し、「どっちも同じのでいいの?」と突っ込まれ、ドーナツとコーヒーをご馳走してもらった。席につき、色々と話した。

私「すいません。ご馳走になります。頂きます。」

 

彼女「いいえ。どうぞ召し上がって下さい。」

 

私「はい。頂きます。(めっちゃ丁寧だな(心の声))」

 

彼女「どうもお疲れ様でした。」

 

私「いいえ、こちらこそ。」

(…数秒の沈黙)

 

私「さすがは16年の腕前ですね。とても勉強になりました。」

 

彼女「いいえ、それほどでも。」

 

私「いや、本当凄かったです。」

 

彼女「いいえ。でも、【掃除はね、ほんのちょっとした気づきが大切なんです。】」

 

冒頭に言われた言葉をまた喰らってしまった私は、またしてもうわぁ〜うわぁ〜となり、ポーカーフェイスで、平静を装った。口下手な為に、それ以上あまり言葉が出てこなかった。コーヒーを飲みながらも会話は続く。

 

私「いやいや本当凄かったです。」(念を押す)

 

彼女「いいえ。私はこれしか出来ませんから…」

 

私「いやいや、あれが出来ればもう十分じゃないですか!」

 

彼女は「私はこれしか出来ませんから…」と謙遜してはいたが、あの神業を見せられた私は、思わず「そんな事ないですよ!」と言っていた。本当に凄いのだ。めっちゃ凄いのだ。それしか言いようがなかった。彼女は、もともと家事が趣味のようだった。

 

彼女「一応、私は家事のあらゆる事が出来るので…この仕事しか出来ないんです。」

 

私「家事のあらゆること…凄いですねぇ。」

 

彼女はとても謙遜しながら話していたが、あの神業の他にも、整理収納アドバイザーの資格も持っており、資格証を見せてくれた。彼女は、まさにその道を極めちゃっているように見えた。

 

あまりに凄いものを見てしまった私は、「もうそこまでいったら、本とか出版できるんじゃないですか?収納の仕方を写真に収めて置くだけでも、かなりの価値になりそうですね。」と話をしたが、それに対しても謙遜していた。

「いえいえ、そんな大した事じゃありませんから。」と、30か40歳も年下の私に対しても、丁寧に敬語で話す彼女の大きさに、私は「この人は半端ないな」と絶句していた。

 

生き様で魅せる。

暫しの会話を終え、店を出て、お礼を言った。彼女は「じゃあ、私はこっちなので」と告げ、歩いていった。

私は、疲れていたのか、しばらくボーっとしていた。本当に凄いものを見ていたような気がした。心が浄化されるような感覚を覚えた。しかし、あの女性は謙虚で、丁寧な立ち振る舞いだった。
掃除は、【自分磨き】とは、聞いたことはあったが、マジでそうだなと思った。
汚れや、ホコリを落とす事は自分の垢を磨くように、自分の内面までも輝かせてくれるのだろうか。彼女の生き様が、魂の輝きのようなものが、私に何かを魅せてくれたような気がした。

 

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原宿のカフェ。

 

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藤忍賢(Motokatsu Sato)
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