謙虚であれ。

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物事が上手く進んで行くときこそ、浮き足立って足元を掬われる。
もっともっと、と虚勢をはる余りに地から足が離れ、上半身にチカラが入り、視野が狭くなる。そして、足を掬われる。

かつて、有名な整体師の先生に、教えを乞うていた時期がありました。

先生は、一人で整体院を営んでいました。全国的にもとても名の知れた有名な方でした。先生は、個人事業主という事もあり、自分自身の、人としての在り方について、いつも気をつけている方でした。

ある日、先生はこう言いました。

「有名になればなるほど、謙虚じゃないとダメだ。名が知れるほどに態度がデカくなっているようじゃそれまでだ。」

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先生の個人セッションを受けていた時に確か、そんな事を言っていたような気がします。私は、有名になった事など今までないから、当時は何を言われているのか全くピンと来ませんでした。

最近、私の身の回りで人脈が広がりを見せています。性格が変わったのか、脳の思考回路が変わったのか、あまり人見知りをしなくなりました。

初対面の人と話すことに対して抵抗があまりなくなり、そして、人と打ち解けるコツがなんとなく身体で分かっているような感覚があるのです。

これはこれで良いことなのかもしれないのですが、しかし、誰とでも仲良くなれる反面、何か、自分の中の味というか、人間味が薄れてきているような感覚も同時に感じていました。

人に対して良い側面を見てもらうことは気分がいいことかもしれない。けれど、その反面、自分が苦手な人に対する態度や思いやりの気持ちが徐々になくなっていたような事に気づきました。

「面白ければいい。楽しければいい。」

という楽観的な考えが頭の中を占領していました。しかし、少し足を引いて自分を見てみると人に対する思いやりの気持ちが徐々になくなっていた事にも気づきました。

私は、過去に人間関係に悩み、苦しんでいた事があります。昔よく、人の輪の中にうまく入れずに苦しんでいた事があります。人との会話に無駄に気を遣いすぎて疲れていた事もあります。人と会う事が怖くなって一人で部屋に閉じこもっていたときもあります。今は、それとは真逆の環境の中に自分がいるような感覚があります。そして、輪の中心にいると、輪の外側にいる人の気持ちが分からなくなります。辛い、苦しい人の気持ちが分からなくなります。

そんなもん自分でなんとかしろ。
嫌なことなんか考えなければいい。
といった、非常に傲慢な思いやりのない態度に変わっていました。そして、私の周りから、物理的ではなく、精神的に徐々に人が離れていくのを感じていました。

過去にも何度かそういう事があり、当時は理由が全く分かりませんでした。しかし、今思うと確かにそうなのです。思いやりの気持ちがなければ、自分の周りから人はどんどん離れていきます。俺が。俺が。と虚勢を張っていても人のためになど決してなりません。

人として、生きるうえで大切な事は、なんでしょうか。見えない思いやりの気持ち。相手に寄り添う気持ち。なのでしょうか。

思いやりの気持ちなど、とても些細なことかもしれません。だけど、それを忘れると人の優しさには多分触れる事は出来ないでしょう。

優しさがないと人は生きていく事が出来ません。そのくらいデリケートな存在なのだと思います。

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